記事更新日: 2020/01/28
皆さん、こんにちは!
日本で、「サブスクリプション(サブスク)」という言葉が急速に広まってきています。
2019年の流行語大賞にもノミネートされましたね。
サブスクってなに?という人は、こちらの記事を読んでみて下さい!
そんなサブスクですが、実は日本はサブスク後進国ということはご存知でしょうか?
欧米では、サブスクが日本よりも早い段階で普段の生活の一環となっており、定番の音楽ストリーミングや動画配信サービスの他にも、衣食住に深く結びついたサービスが多く展開されています。
欧米のサブスク市場は年々拡大しており、2018年時点で約3,500種類、事業規模は800億ドル(約8兆8000億円)とも言われています。
一方で日本のサブスク市場は現在6000億円程度で、欧米とは10倍以上の差があります。
この記事では、そんな日本の前を行く海外のサブスクについて、最先端のものから定番もの、ユニークなサブスクまで紹介していきます!
このページの目次
ここでは、欧米で流行っているサブスクをいくつか紹介していきます。
中には日本に同様のサービスがないものもありますので、ビジネスのヒントにして頂ければ幸いです。
zenaminsでは生活習慣や、普段の悩みなどについての質問に答えることで、自分に必要なサプリメントが毎月届くサービスです。
欧米では、約10人に1人もの人が1日3錠以上のサプリメントを摂取しています。
しかし、その大半が自己判断での購入になるため、自分に合ったサプリメントになかなか出会えないという現実があります。
そんな中で、zenaminsは個々の悩みや生活習慣に合わせて最適なサプリメントを選んでくれます。
また、zenaminsは有名人に利用情報を展開してもらうことで、インフルエンサーマーケティングも行っています。
日本では、小さい規模でサプリメントのサブスクリプションはありますが、大規模で展開しているサービスはありません。
このサービスを見て、「何でまだ日本にないんだろう?」と思ったくらいなので、今後大手企業がサービスインしてくる可能性は十分あると考えています。
CLEARは、月額15ドルで空港のチェックインを優先してもらえるサービスです。
会員になると、指紋認証システムを使うことでスムーズなチェックインが可能となっています。
また、ボディチェックなどもファーストクラスと同じレベルで優遇されます。
海外では1時間~2時間の待ち時間は当たり前の中なので、それを15分程度に抑えられるのはとてもいいですね。
2019年3月時点では全米40以上の空港で導入され、その利用者数は前年度比150%と大きく成長しています。
子供は成長が早くてすぐ服のサイズが合わなくなる、といった悩みを解決するのがRockets of awesomeです。
このサービスは子供服に対するこだわりと煩わしさから抜け出したい世代をターゲットに約半年で総額2,000万ドル(約22億円)の調達に成功した。
まず、普段の服の大きさや体重などの基本的な質問から、好きな色や嫌いな色、柄、スタイルなど子供の好みについての質問に答えていきます。
するとAIが勝手に服を選択、翌週にはボックスが家に届きます!
気に入ったものは購入もでき、さらにまとめて買うことで30%オフにもなるお得なサービス付きです。
毎回のサービス後のレビューを送ることで、さらに好みに合った服が届くようになります。
実は日本でも「KIDSROBE」が子供服のおさがりシェアサービスを実施しています!
月額980円(税込み)+送料で好みの子供服を8点借りることが出来ます。
さらに、自分の持っている服をシェアすることで次回から借りられる服の数が増えます!
まだ、日本ではあまり知られていないKIDSROBEですが、忙しいお母さんが増える中で今後人気が出てきそうなサービスです。
TUCKBOXでは毎月10ドルから20ドルで子供のお弁当を届けてくれます。
子どもの好き嫌い、アレルギーなどに関するアンケートを答えたうえで、栄養バランスを考慮したお弁当が届けられます。
海外のお弁当は日本とは違い、ピーナッツバターやジャムのサンドイッチやポテトチップスなど栄養バランスの偏ったものが多く、それらを改善してくれるサービスの需要はとても高くなっています。
日本のお弁当は、海外のお弁当と比較して栄養バランスの考えられたお弁当が多いように感じますが、
その一方で、忙しいお母さんやお父さんも増えてきており、栄養の考えられたお弁当のサブスクは日本でも需要があるように思います。
FUTUREでは毎月150ドルでプロのジムトレーナーからのアドバイスが受けられます。
毎週あるコーチとのミーティングや、計画されたプラン、さらに必要とあればApple Watchも送ってくれ、心拍数なども詳しくデータ化してくれます。
パーソナルトレーニングよりは格安に、的確なアドバイスが受けられます。
中学生や高校生の多くがジムに通う海外ならではの発送ですね。
日本でも、ジムに通う人が増えている一方で自宅やランニングなど身近な場所でトレーニングを行う人が多いように感じます。
そんな中でも自分の方法に迷いを感じたり、プロにアドバイスが欲しいと思う人は多いはず!
健康志向が強まっている今だからこそ必要なサービスですね。
HONESTでは定価よりも安くおむつやおしりふきなどの赤ちゃん用品を毎月届けてもらえます。
赤ちゃんがいると普段の買い物も一苦労....。そんなお母さんたちにはぴったりなサービスです。
おむつのサイズや種類は赤ちゃんの重さから判断できます。
日本にもおむつのサブスクは保育園など法人向けにはあるのですが、お母さん個人に向けたサブスクはまだありません。
働くお母さんやシングルマザーが増えている中で赤ちゃんをターゲットにしたサブスクはこれから流行っていきそうですね!
LOLAは毎月女の子を襲うイベントを手助けしてくれます。
ナプキンからタンポンまでそれぞれの種類も豊富に用意してあり、毎月必ず使う消耗品なだけに買いに行く手間が省けとても便利ですね。
また、生理用品以外にもビタミン剤やメイク落としなど女の子のための商品が揃っています!
用意していなくて慌てることもなく必ず毎月配達されるサブスクの利点を生かしているサービスだと思います。
日本ではまだ生理用品に着目したサービスはありません。
毎月必ず使用し、その利用期間も長い商品です。サブスクにするにはもってこいな気がします。
THE FANTASY BOXではカップルの普段の生活に少しのスパイスとサプライズをくれます。
価格は3種類あり、内容については「お遊び」、「キャラクター」、「主従関係」など6種類も用意されています。
ギフトバージョンなどもあり、大切な人に少し大人なプレゼントとして渡してもいいですね。
また届く際にはシンプルな箱が届くため、近所の目を気にすることもなく、安心して受け取ることが出来ます。
THE FANTASY BOXはサブスク事業が進んでいる海外ならではの発想ですね!
今離婚率が増加している日本で、いつまでも刺激が欲しいカップルやマンネリ化に困っている新婚さんには関係を修繕するきっかけにもなりえるサービスだと思います。
毎月届くサブスクにする必要があるのかどうかはカップルにお任せします!
Doggie Lawnは、マンション住まいなどで庭のない家のペットのためのサブスクです。
毎月定額で、上質な芝が犬に合った大きさで届けられます。
使い終わった芝はなんとごみ箱に捨てるだけなので、簡単に利用できます!
日本ではドックフードやおもちゃのサブスクはありますが、芝生のサブスクはまだありません。
日本の住宅は海外の住宅よりも狭いので、日本でも十分に流行る可能性がありますね!
髭剃り、シェイビングクリームは世の男性には必需の消耗品ですよね。
そんな日用品をサブスクにしたのがDollar Shave Clubです!
Dollar Shave Clubでは始める前に自分の肌の状況や髭を剃る頻度、剃る形など細かい質問に答えていきます。
すると、AIが肌の状況などから最適な髭剃りやクリームを選んで提案してくれます。
顧客への質問事項を多く設けることで、One to Oneマーケティングを実現しています。
日本でも実はTokyo Shave Clubが剃刀の替刃のサブスクを行っていました。(現在はクローズしています。)
ではなぜアメリカで爆発的にヒットしたサービスが日本では流行らなかったのでしょうか?
その理由は大きく3つあります。
カミソリのような日用消耗品は一度ブランドを選ぶとするとめったな理由がない限り、そのブランドを使い続ける傾向にあり、新規顧客の獲得は困難となっています。
Dollar Shave Clubではその名を広めるためにあるプロモーションビデオを作りました。
創作費約50万円、約90秒程度の動画ですが、当時まだカミソリ業界の広告の場として使われていなかったYou Tubeにアップしたこと、さらに競合をコミカルに批判していくさまがウケ、公開当時はわずか2日で12,000件もの予約が入り、現在その再生回数は2,500万回に上っています。
その一方Tokyo Shave Clubでは「髭剃りの刃を買い替える必要性」などの豆知識系のコンテンツを広告に使ったことで、興味を得られず、新規顧客の獲得に失敗してしまいました。
Dallar Shave Clubは広告宣伝費をかけずに、ユーザーに対して大手が提供するよりも低価格で剃刀を提供することに成功しました。
一方、日本ではコンビニやドラッグストアで、剃刀が安価で販売されているため、Tokyo Shave Clubはユーザーに対してコストメリットを提示することができませんでした。
アメリカでは、剃刀が売られているドラッグストアやモールなどは決して手軽に行ける距離にはなく、移動に手間と時間を要します。
一方、日本ではコンビニやドラッグストア、スーパーなどで剃刀が簡単に手に入ります。
よって、わざわざサービスに加入する必要がなく、契約者が増えなかったことも納得できます。
日本にも剃刀のサブスクがありますが、ユーザーにコストメリットがあるサービスは現在のところありません。
剃刀のサービスは、簡単かつ安価に入ってしまう日本では、中々流行しにくいように感じます。
ここからは、海外ならではのびっくり仰天なサブスクをいくつか紹介します!
子供のころスライムに出会った時の衝撃・感動、まだ覚えていますか?
Slime Box Clubではスライムの色や質感を選ぶことができ、チョイスに合わせたスライムの材料が届きます!
日本で売られているスライムとは違い、自分で匂いや色の配合を決めることが出来たり、またその量が多いことも特徴の一つです。
さらに海外ではスライムにビーズやおもちゃを混ぜることが多く、子供の想像力を伸ばすにはとてもいい刺激になります。
サブスクのほかにも誕生日パックやユニコーンパックなど、そのユニークさは海外ならではですね。
Accioでは毎月魔法に関するグッズ(Tシャツやマグカップ、バスボムや杖)が届きます。
ハリーポッターに直接関係するもの以外にも魔法が関係したものなどその中身は様々です!
Accioのほかにも、欧米にはポップカルチャーオタクのためのアニメグッズのサブスクや、1990年代のアニメのサブスクなど大人向けのおもちゃのサブスクが多々あります。
海外では、オタクな趣味もコレクションとして日本よりも受け入れられている印象を受けます。
大人のためのおもちゃのサブスクは今まで日本にはありませんでしたが、プレミアム特典としてレアキャラなどを用意するなど工夫すれば、大きな支持を得られるサービスも生まれてきそうです。
このサブスクは今までで一番海外らしいといえると思います。
海外ではハロウィンといえば、本気の仮装をして町をねり歩くゾンビウォークです!
海外のハロウィーンは、血のりはもちろん特殊メイクまで施すことが主流です。
そんな中で始まったのがこのゾンビメイクのサブスク!
毎月届く利点はわかりませんが、海外ならではのサービスということは間違いないでしょう!
海外のサブスクを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
下図は、セールスフォースが発表したマーケティングに関するグラフです。
「自分に合った商品を勧めてほしい」「実店舗やオンラインショップで自分のニーズに合わせた買い物を体験したい」「個人におすすめされた商品が実際に自分のニーズに合っていた」
という3つの質問に対する答えを、年代別に比較したものです。
(出典:Salesforce)
紫色はミレニアル世代(1980~2000年生まれ)、青はジェネレーションX世代(1960~1980年生まれ)、水色はベビーブーマー世代(1940~1960年生まれ)を表しています。
このグラフを見ると、若い世代ほどパーソナライズがより強く求められていることがわかります。
今回紹介した海外で流行しているサブスクの多くも、顧客ごとにカスタマイズされたサービスであることがわかります。
サービスがこれからの時代を生きていく上では、顧客に合わせてサービスをカスタマイズしていことが不可欠でしょう。
顧客から継続的に収益を得られるサブスクリプションモデルは、サービスをカスタマイズするのに最も適したビジネスモデルです。
近年、サブスクリプション市場が急速に発達していることも、十分に納得できる流れと言えます。
モノやサービスで溢れているこの時代。
高いものが本当に良いものなんでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。
安くても良いものもあるはず。
でも、それを探すとなると結構大変。
そんなみなさんを救うべく、我々コスパ部が徹底的に検証して、みなさんの選択をお助けします。